新聞やテレビの報道でご存じのように、今年の中国は未曾有の大水害で大きな被害がでています。この水害が発生しているのは、長江(揚子江)と松花江です。
画像を見比べる前に、洪水の大きさを報道した新聞記事を見てみます。
#8月10日の記事です。#中国最大の河川・長江(揚子江)流域などで猛威を振るっている水害で、中国政府と人民解放軍は、
流域の重要都市の洪水被害を抑えるため、農村部の堤防を爆破して水流の一部を遊水池に誘導し、長江本流の水位低下を図る方針を決定した。
四十四年ぶりの大洪水は、中国経済成長の原動力となっている内陸の長江流域都市の産業と、随一の穀倉地帯である中部農村経済を直撃しており、
今年の経済成長率8%を目標に掲げる中国経済の減速は必至の情勢となっている。
湖北省武漢市内を貫流する長江の水位は10日、危険水位を3m余りも上回る29.38mを記録した。
長江中流では、三万人余りの死者が出た1954年の大洪水時に近い危険な状態が続いている。
水害による全国の死者は、政府発表でも、すでに二千人を超えた。
98年4月14日12時(JST)ひまわり可視画像
98年9月8日12時(JST)ひまわり可視画像
(1)長江(揚子江)の洪水==>北緯30度線(屋久島の南)を西にたどって、この北緯30度線沿いの東経110度〜120度の間に黒い所が洪水によってできた池です。
上の洪水前の4月14日と比べて見るとその大きさがよくわかると思います。(洪水前は黒いところがほとんどない。)
赤道上36,000km上空から見てこれだけはっきりわかるのですから、この洪水のすごさが想像できます。
この洪水によってできた池に屋久島と種子島が入ってしまいそうですね。凄い面積です・・・・・。
(2)松花江の洪水==>北緯45度線(宗谷岬付近を通る破線)を西にたどって、東経125度線(朝鮮半島の西を南北に通る破線)との交点付近にかなり広い黒い所があります。
これが松花江の洪水による池です。4月14日の洪水前と比べれば一目瞭然、ここもひどい洪水だとわかります。
ひまわり画像でこれだけはっきりと洪水のあとがわかるのですから、もっと低高度を廻る衛星だとより鮮明に見えるでしょうね。
それにしても自然の力の前には人間は無力ですね。