気象用語


(15)トランスバースライン (Transverse line)

トランスバースライン (Transverse line)はジェット巻雲の一種です。
地球を取り巻く偏西風帯では、上空で特に強い気流が帯状に集中して流れている所がありこれをジェット気流と言います。
ジェット気流内では、空気の鉛直方向と水平方向の運動により、ジェット軸の南側約100km付近に筋状や波状の巻雲が発生しこれをジェット巻雲と呼んでいます。
トランスバースラインをよく見ますと、流れの方向にほば直角な走向を持つ小さな波状や筋状の雲列となっています。

T.GOES9赤外画像

U.アジア太平洋200hpa高度・気温・風・圏界面図 (AUPA20)

亜熱帯ジェット気流の南側には赤外画像で見られるようにトランスバースラインが発生しています。
ところが、大陸の寒帯前線ジェット気流付近には発生していません。これは大陸の水蒸気量が少ないことも
原因と考えられます。

V.地上実況図



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ページの作成者: Sadao Nakahara